東京サウンドボックス

2020年12月13日

防音室設置の不安〜床が抜けないか?編〜

最終更新: 2023年2月15日

防音室に関するお問い合わせをいただく時、よくこんなご質問を受けます。

”床が抜けないか心配なんですけど、、、”


 

 
お気持ちは分かります。1.2畳で2~300キロ、2~3畳で5~700キロ、特に重たい防音室ですと1.5トンっていうものもあります。

通常そんなに重いもの、お部屋に置かないですから、床が抜けないか心配になりますよね。

結論から言うと、家庭用に売られている防音室を設置する場合、床が抜けるという事はありません。

例えば3畳700キロの防音室を6畳のお部屋に設置するとしましょう。男性の大人10人(1人70キロ)が6畳の部屋に入って座卓を囲んだ時、床は抜けるでしょうか?建物がグラついたりするでしょうか。

あり得ませんよね。20人入ったとしても大丈夫だと思います。すべての建物は基本的に荷重計算がきっちりされていて、頑丈に建っています。

また、ヤマハのアビテックスやカワイのナサールといった定番の家庭用防音室は、どんな家でも置けるような重さで作ってあります。(まれに2重のモデルや防音強化されたモデル、サウンドジャパン等業務用モデルのような例外はあります)

グランドピアノや本棚、水槽等で床が抜けた、という話を効いたことがありますが、これらは狭い範囲に重さが集中したケースですね。グランドピアノ は3本足で建っていて、1点に150kgほどの重さがかかります。本棚や水槽も、狭い範囲に重さが集中するのが特徴です。床の補強、重さを分散する工事が必要でしょう。

ですが防音室は3畳なら3畳分のスペースに均等に重さがかかります。重さが分散されますから安全なんです。

ですが、例外もあります。

例えば一軒家の片側の地盤が沈んでいて、尚且つ湿気やシロアリで東側の基礎、柱が食われ強度が落ちた状態のところに700キロの防音室を置いたところ、家が傾いた、なんてことは起こり得ます。

私が”防音室を置いても床が抜けない”=家に影響がないと言ったのは、あくまで建築基準法に沿って建てられ、しっかりメンテナンスがされた建物の場合です。

他にも浸水で家の基礎が弱くなっていたり、地震(特に地割れのようなケース)で家自体が歪んでしまっている、傾いてしまっている場合は、数百キロの荷重でも影響が出る可能性があります。

地盤調査やシロアリ、湿気対策は家のメンテナンスとして必須ですので、大前提としてお話ししておきたいと思います。